Zell流音楽指導メソッド
音楽の専門家では無いのですが、教える専門家なのでこういう仕事もしなきゃいけないんですよ不思議。
実家の方では、小3くらいから音楽専科が入って授業なさってたような…?システムに文句言ってもすぐには改善しないだろうでまぁ仕方ない。
さて、歌の指導はあまりしたことがないので今回は言わないとして、今日話すのは楽器指導のこと。
私が大事にしてることは、「リズム」と「旋律」
この2つが守られてないことには、技術も表情もへったくれもありません。恐らくは。
最悪リズム取れれば何とかなります。音楽専科の方もそう言ってました。
鍵盤ハーモニカかリコーダーと言うのはよくできた楽器で、難しいメンテナンス無しに安定した音を提供してくれます。話が逸れました。
本題に戻します。
まず、リズムについて。
拍に対して音がどのように配置されてるかを正確に確認します。
四拍子に対して、タイや付点つきの音符、トリッキーな休符なんか出ようもんならすぐに狂います。シンコペーションとか。
しかしオシャレな曲にはそれが多いこと多いこと。なんだよ教材のくせにグルーヴ感出しやがってよ。
「タンタッタタン」「タータン」みたいな感じで、手を叩いてリズムを確認します。
それこそ、「パイナップル」とか「ピーマン」とかそういうやつでリズムを確認するのも有効らしいです。私はあまりやりませんが。
次に旋律について。
旋律は暗唱できるくらいにまで頭に刷り込むのが、上手に弾くためのコツだと私は思っています。
私がスムーズにピアノを弾ける曲は、きちんと主旋律が頭の中に入っている曲なんです。
そんな感じに持っていくため、練習させる前に弾く旋律をまず階名で歌わせます。「ソードーシードーレーラーレー…」と言った感じで。
すると、子どもたちって耳で音楽を覚えるので、スムーズに演奏できるようになることが多いです。
階名で歌うだけだから、技術も要りませんし弾くのが苦手な子も参加しやすい練習です。
ついでに楽譜の順序を覚えたりリズムも取れたりできるので、指導者は正しく拍を打ちながら歌いたいものです。
ここまでやったら、時間を決めて個人練習。技術不足の児童のサポートに回ります。
個人練習させたら全体練習に移り、ウィークポイントを見つけて重点的に教える…とかまぁそういう感じです。
旋律もリズムも大丈夫そうなら、個人練習や全体練習に時間を割いていけば良いですね。
更に練習を重ねて慣れてきたところでタンギングや強弱などの表情をつける指導…といきます。
ここでエピソードを一つ。
「センスはあるが、技術が伴わないために根を詰めてドツボにハマった子ども」を指導したお話。
最近の音楽では、旋律作りの指導があるんです。簡易的な作曲のようなもんですかね。
作曲指導までさせるんですかこの仕事は。なんなんだこの題材が目指すゴールは…また調べておきます。
さて、その子どもは絵や工作が得意で、並外れたセンスの持ち主。練習は嫌いだけど、いい表現がしたい。いわゆる芸術家肌。
某芸術性の高い音楽グループが好きなところもあり、素敵な審美眼をもっているのだというのは想像にかたくありません。
その子が、旋律作りでドツボにハマってしまいました。
なんせ運指が上手くいかないので、自分のもってるセンスが表現できないんです。
「ここは、この音にした方が良いと思うんだ」と嬉しそうに話す姿から、「簡単な音にしなさい」という指導は私にはとてもできませんでした。
しかし授業の時間は決まっているため、時間内に課題をクリアする必要がありました。
そして上手く弾こうとこだわる姿から、この時間のめあてにそぐわないことに気付き、こだわって練習ことは余暇で良いのではないかという結論に至りました。
そこで「上手く弾きたいんだよね?」「思ってる音が出せなくて嫌なのかな?」と私なりに推察した内言を引き出し、頷くのを確認してから、「上手く弾けなくて悔しいのは私もよく分かるよ。でも、この時間にやることは、先生にできた旋律を聞かせることなんだ。上手く弾くことは後でもできるよ。リズムも音も取れてるから大丈夫だよ。だけど、もう少し頑張る?」と静かに言うと、こだわってた様子から何か吹っ切れた様子に変わり、無事にその子は課題を終わらせることができました。
気付くまでに時間はかかりましたが、以前の私ならそのこだわりに付き合って結局上手くいかずに共倒れしていたでしょう。
そう、旋律を作って先生に聞かせることがこの時間の課題だったので、上手に弾くことは何もねらってないんですよね。
それ以外はもはやただの趣味。休み時間や家でやればいいのだと気付きました。
しかし、自分のセンスが表現できなくて悔しいから真剣に練習できないの、とっても分かります……。
真剣にやると、技術が伴ってない自分と向き合う羽目になるんですよね…。
私もサボってたピアノやギターの練習再開しようかな。
あと、Mac使うと気楽に作曲できることを知ったので、とてもワクワクしています。素晴らしい時代です。
芸術はどんな方法でも表現できればそれはもう自分の作品ですから。